「そんなっ…踊っていただいた上に送って頂くなんて真似は…。」


「ホントに…心配ですね…。貴女はその自分の美貌に気づいていない…。」


「び、美貌!?」


ふっと笑うと
「貴女ともっと過ごせないのは心残りですが…失礼します。」
と言って去ってしまった…。


なんだか…王子様みたいね…。


からかわれただけ?だよね…。


だってあんな方が私のことを…


有り得ないわ。


さっきまで王子様のことを気にしていたのに…


こんなにも…簡単に…。


あの方が…王子様だったら…もう少し楽だったのかもしれない…。


王子様は…シンデレラのことが…
私は王子様を好きなわけじゃないけど…私のことを覚えてないと聞いてモヤモヤ
してしまったわ。


それに…あの方が…。
…気のせいよ。
私は…もう…恋なんて…。