シンデレラ~あなたが羨ましくて~

「分かってるわよ!でもあの子たちが居るのよ?」


「仕方ないだろっ!会社の都合なんだから!」


こんなに取り乱す両親を見るのは初めてだわ。
多分、私は聞いてはいけないことを聞いてるんだわ。
でも、戻ろうにも好奇心が邪魔をして動けない。


「明日からどうするの?」


「とりあえず俺は仕事を探すよ…。」


「分かったわ。私も明日から簡単な仕事をするわ。実は友達のパン屋さんで働けないか?って聞かれてるの。」


お仕事を…探す…?
じゃあ、お父さんは今のお仕事を辞めてしまったのかしら…?


女の子には仕事を辞めるという現実が分かりませんでした。


毎日の生活にたくさんのお金がかかるということを、女の子は理解していなかったのです。


お父さんが明日からお仕事に行かないのね!
それなら、明日は何をして遊んでもらおうかしら?


仕事ばかりで家にあまり居ないお父さんが、家に居てくれることに女の子は喜びを感じていたのです。