(なﾞッ……!!??)
あまりの驚愕の事態に開いた口が塞がらなかった｡
呆然としているオレなどお構いなしに､目の前の[水色ジャージの少女]は､オレの手からト字型の杖を乱暴に奪い取ると､それを何とも器用に使って立ち上がり､ツカツカとした素早い足取りで[爆走少女]に歩み寄る｡
嫌悪感を剥き出しにしたその表情には､ある種の危機感すら覚えた｡
｢あっ､あの……すみま……｣
｢ッ……!!!!｣
[水色ジャージの少女]は､あたふたとしている[爆走少女]の胸倉を､杖を持っていない空いた右手で強引に鷲掴みにし……
｢都合が良いな……!!!!まさか謝ったらそれで許してもらえるとか思ってねぇーだろうなッ!!!???｣
｢ふぇっ!!??あっ……えっと……｣
[水色ジャージの少女]は､恐ろしい剣幕で[爆走少女]を睨む｡
いつ殴りかかってもおかしくないと示唆される状況だった｡
遅れてその危機感を感じ取ったオレが､それを止めにかかろうとしたその時――………
｢イッセー!!!!!!｣
廊下の奥からまた別の少女の声が響いて来た｡
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