とは言え、弱みを握られている以上、逆らうことが出来ないのが現実なワケで……


「はいはい。わかったよ……考えりゃいいんだろ……」


無念……

どうして桐野くんがこんな目に遭わにゃならんのだ……??

と、オレが苦汁を噛み締め決断するも、[梧 清花]は嘲笑った。鼻で。


「[する]か[しない]かを問てんじゃねんだよ。[やれ]つってんだ……無駄口叩いてんじゃねぇーよ!!!!」


ッ……こんの……クソ女ぁ!!!!!!

あんま調子に乗るんじゃないわよ!!??

固く結ばれた桐野くんの堪忍袋の緒が緩くスルッとハジケっちまうぞコンニャロー!!!!




……とは口に出せず、


「……図書室に来い。アソコは放課後はほとんど無人だからな」

「……………」


オレが言い終えると、[梧 清花]はプイッと外方(そっぽ)を向いてしまった。

必要最低限の言葉しか発しない。

[会話]を拒絶しているのだ。


(コミュニケーションもあったもんじゃないな……)


そうやって生き続けて、何か特別に得られるものがあんのかねぇ……

オレは無いと思うけどな。