板倉先生の催促に反応し、[梧 清花]はゆっくりと顔を上げた。
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半開きの目で(←桐野くんの視力は2.0)クラス全体を軽く一瞥。
そして――………
[梧 清花]は転校初日にやってはならん行為を、ここで堂々となすった。
転校生に限らず、初対面の挨拶と言うのは、その人の第一印象を決定付ける肝心なもの。
ここで躓(つまず)くと、後々の学校生活がギクシャクしてしまう事態がありがちだ。
にも関わらず、もしくはそれを承知で、[梧 清花]は転校生に興味の眼差しを示している生徒を嘲笑うかのような愚行を働いた――………
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