……何やら後方からバイクのエンジン音が鳴り響いている。
それもこれはカタギのものではない、騒音害に匹敵するこの音は明らかに不正な改造を施されたエンジンだ。
それに乗る運転手もまた、カタギの者ではないだろうな。
ヤンキーか……??
(将来的な話をすると、それは半分正解だったワケで……)
そのバイクは徐々にこちらに近づいてくるようだった。
なんせ、今オレが歩いている道は市街地から離れている、両脇が田んぼばっかの田舎道路の一本道だからだ。
(これはオレのすぐ横を通り過ぎるな……)
ヤンちゃんに絡まれたりしたら恐いので、桐野くんは出来るだけ道路の端に寄り、存在感をその辺に生えてるエノコロ草と等号するのに徹した。
ブロロロ……!!!!!
バイクまで2、300メートルの距離になると、もはや爆音の域に達してきた。
鼓膜が痛い痛い……
これはさっきとは別の理由で後ろを振り向けなくなってしまったよ。
ヴォォロロロロ!!!!!!!!!!
エンジン音がピークに達した時には、うるさすぎてもはや何の分からなくなっていた。
早く通り過ぎてくれ……あわよくば、もう二度とこの時間帯にこの道を走らないでくれ……っと切に願うばかりだ。
だがしかし……
ギギィー……ブロロロロ……
「ッ……!!??」
ブレーキッ!!??
何とそのバイクは、何を思ったか桐野くんのすぐ後ろ、10メートル以内の領域で突然スピードを落としてきたのだ。


