「今のところ、ワタシ達の秘密を知っているのは桐野くん、アナタ1人だけです……」
差し当たりな。
「あの時は“サヤカ”が軽率に動いてしまったからバレてしまいました……今後は反省して、より秘密裏に学校生活を送るように努めます……だから、もしワタシ達が知り得ない間にこの秘密が漏れていた場合、ワタシ達はそれを全て桐野くんが口外したとしか考えないことにします……」
「はぁ……!!??」
何ですとッ!!!???
「オイオイ、ちょっと待て!!!!オレを責任逃れの寄りどころにするつもりか!!??」
さっきも言ったが、ナイス鈍男(にぶお)のオレですら解答に至った秘密を秘密のままにして置くなんざ不可能だろうよ。
そんな形で責任を押し付けられちゃたまったモンじゃない!!!!
「機嫌を損ねさせてしまったなら謝ります……でも、こうでもしないと“サヤカ”の方が納得してくれないので……」
「いや……別にそこまで立腹してないが……」
「あぁ……いえ……ワタシがコレから話すコトに対してです……」
……………
へっ……??
「何の話だ……??」
「昨日、アレから“サヤカ”と相談して決めたんです……どうすれば桐野くんの口を完全に塞ぐことが出来るのかと……それで――……」
……………
オレの[弱み]か……
嫌な予感が……
「もし今後、どのような形であれ、ワタシ達の秘密が漏れていた場合は、昨日、桐野くんが体育の時間に屋上で女子更衣室を覗いていたことをバラします……」
「ッ!!!!!?????」
ちょ……待ッ……!!!!????


