「お前が[梧 清花]になるのか……??」
「はい、そういうコトになるみたいですね」
「……………」
……絶句……
というか、拍子抜けだ。
さっきまでの顎で遣わすような態度に若干ご立腹であったオレだが、気張った情感が落っこちた。
ガクッ……とな……
間違いない。
コイツこそが、昨日屋上で話していたポヤヤン転校生だ。
理屈は知らんが、どうやら[梧A]から[梧B]に代わったらしい。
「こんなにも早く秘密がバレてしまうと思いませんでした……」
「さっきも言ったが、隠し通すのは困難極むると思うがね」
「……ソレを話したのは“サヤカ”の方でしょう……ワタシはつい数分前まで寝ていましたから……」
………????
「詳しい話は追々、ワタシが説明してあげますよ……バレてしまった以上、正しい認識をして貰った方が都合が良いですから……」
「何を言ってるのかイマイチわからんのだが……??」
「あまり気にしないでください……その内、分かってくると思いますから……それより、本題に入りましょう……」
目の前の[梧B]、もとい[梧 清花]は、コホンっと女々しい咳払いをし、本題とやらを話し始めた。


