そんな思いに耽ること約5秒。
ついにその時は来たのだ。
タッタッタッ……
っと言う、足音が廊下の方から響いてくる。
オレは直感した。
いや、きっと神様がオレに感じさせてくれているんだ。
“彼女”であると……
(やれやれ……ついにオレにも大人の階段を登る時が来ちまったんだね……やれやれだ……)
冷静を装うとした桐野くんであったが、そんなものは一瞬で諦めた。
もう既に火が付いちまったんだ。
もう誰にも止めることは出来ない!!!!
荒ぶる想い、
高なる鼓動、
高揚するテンション、
充血する眼(まなこ)、
今のオレの熱い魂(ソウル)の熱エネルギーは、太陽の中心部とタメはれるぜ!!!!
オレの脊髄からノルアドレナリンがフィーバーしていると、さっきまで響いていた足音が教室の前でピタリと止んだ。
時は満ちたのだ。
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