君想論 〜2人のサヤカ〜



オープンリーチを仕掛ける勢いで盛大にテンパっているオレの反応に、椎名はクスクスと笑みを浮かべ、もう満足でいっぱいなのか話題をスルリと変更した。


「そう言えば桐野さん、昨日の転校生さんとは何かありましたか??えぇ〜っと……確か[梧 清花]さんでしたっけ……??」

「……あぁー……」


申し遅れたが、以前、[梧 清花]と廊下で一悶着あったのはつい昨日の話である。


あの後、オレは大魔王・板倉ティーチャーとの死の鬼ごっこに無様に破れ、首根っこ掴まれチャイムがなる時間いっぱいまでお説教。

放課後に体育館裏の草むしりの刑に処された。


その後、首をガックリ落として教室に戻り、3時限目の国語の授業に備えるに至ったのだが……

その頃にはもう既に、隣の[梧 清花]の机から通学鞄(ショルダーバッグ)は消えていた。

後から分かったことだが、[梧 清花]は体調不良を理由に早退してしまったらしいのだ。


つまるところ、桐野くんはあれ以降、[梧 清花]の姿を見ていないのである。

話したいことは山ほどあったと言うのに……[梧 清花]に逃げられるわ、草むしりの刑に処されるわ、体育顧問の先公にどやされるわ……トリプルパンチだちっくしょー……


オープンリーチ&一発&ツモ

4000オールだちっくしょー……




※桐野くんが生理痛を言い訳に草むしりをボイコットしたことは言うまでもない。