「……うん」


私はただ頷くことしか
できなかった。




私が俯いていると、

皆瀬くんがまた指を絡めてきた。



優しく握る手。




「手、冷てっ」



「…うん」




「美里」




「ん?」




振り向きざまの


キス。


――――
―――




唇が静かに離れた。





「美里…ごめ」


「絶対謝んないで」



私は手で皆瀬くんの口を塞いだ。




「皆瀬くんは悪くないから…」