「……うん」 3つ目の駅で降りると 海は目の前だった。 潮風が鼻をくすぐり 心地好い。 夏が終わったばかりだったから 人は誰もいなかった。 「海近いのに最近来なかったから 久しぶりだなあ」 皆瀬くんが言った。 普段は こんなテンションが高い人じゃないのに。 はしゃいでる姿を見ると 気を遣ってるみたいで 悲しい気持ちになる。 「……サーフィンしてえな」