「だから…違う」



私は
彼氏にさえ、




ウソをつく。




「もういいよ。


俺、見ちゃったんだ」



「え…」


皆瀬くんの顔が
こわくなった。

いつもと…違う





「ひ…人違…いじゃ、ない!?」


声が震えてて、
ウソがつけない自分。


「オマエの家がどういう事情であろーが、


最低なことしてるぞ?



もう知らね」




皆瀬くんは
ため息をつき、

屋上から出て行こうとする。




呼び止めたくても
声がでない。

近寄りたくても
足が動かない…