「俺たち付きあわねぇ?」

「なぜ?」

「…気が合うから?」


また、これだ。


「ねぇ、男女間の友情は成立すると思う?」


答えてよ。私の質問に。
私の望む答えにたどりついてみなさいよ。

そう心の中で思おうとも、相手はまったく返してこない。
ずっと黙っている。


「私はね、成立すると思うの。
 少なくとも、その間に何らかの感情が発生しなければ」


あなたはどう思うのよ。
顔がひきつったままじゃ、何にも伝わらないの。

私は淡々と続ける。


「あんたとは友達だと思ってた。
 でも、あんたは違ってた。あたしが、呼び出すごとにあんたのそのめんどくさい感情はどんどん大きくなった。」

「っな」

「違うの?」

「あと1つ、1度何らかの感情が入った場合、その間は修復しない。
 男女間ではね」


言いきった。今回もよく言った。

そんなことを思いながら、足を動かす。
こいつだけは、違うと思ってたのに、気がつかなかった私がバカだったわ。