―――すると、ドア越しに声が聞こえた。
「・・・・・・・・・分かってるよ・・・。
それも承知で、そう言ってるんだ」
「・・・だから、・・・なんで??!!!
瑞季も、りづも・・・悠季が来るの
今も待ってるんだよっ・・・・・・?!」
「・・・俺には、俺の理由がある。
強いて言うなら、ずっと弟と
幼馴染と一緒にいることに
・・・・・・飽きただけ、かな・・・・・・」
――――――――っ・・・
「・・・りづ・・・悠季の名前、叫んでたよ・・・?
助けてって・・・りづは、悠季のこと信じてるんだよ・・・?」
「・・・・・・ありがとな・・・。
こんな俺のこと、今まで
友達だって言ってくれて・・・」
「・・・・・・悠季・・・?」
悠季の声が震えてる気がして、
あたしは思わず名前を呼んだ。

