私の家族は四人。
父親、母親、姉、私。
母親はなぜか私が産まれた時から毛嫌いしている。だが姉には愛情をいっぱい注いでいて、姉は両親の愛情をたっぷりと貰いながら育っていった。
私はというと、母親からは子供の頃から冷たい眼差ししか送られず、何か嫌な事があると私に向かって怒鳴り散らす。
だが私の母親は父親にはそんな鬼のような場面を一切見せなかった。
それがさっきのように“偽物の母親”に移り変わる瞬間。
私はそんな母親を見せられるといつも吐き気と何とも言えないイライラみたいな衝動に駆られてしまうのだ。
うわ、泣いてしまいそう。
私は目尻が熱くなったのを感じ、必死に泣き出したいのを我慢し歩き続けた。
