近寄るとぐっと腕を引っ張られて窓際に連れて行かれた。
「…あれ…見えるか?」
蓮の視線の先には海に入っていく男がいた。
足取りはふらふらしていて目はとろんっとしていた。
「ありゃあ人魚のフェロモンにあてられたな。」
「ほんとだ。海に入っていった。」
「いいかげん海に男を入れるのやめねぇとばれんぞ?…あれみたいに」
蓮が指さした先にいたのは…男!?
にやにや笑いながら海を見つめてる。
「あいつの距離ならフェロモンにあてられてないな。世界にばれる日が近づいてきたな…?」
蓮は隣にいたはずの月華の姿を探した。
「ちっ。あいつ。」
月華はにやにや笑っていた男のところへいっていた。