「お前の姉、弥生は何をしようとしている。」
「っ!?なんで私の姉を!?」
「俺はまりあがいなくなってからこの辺りを守っていた。寄り付く男共から人魚を守っていた。」
姉が人魚の国を治める前はまったく男が寄り付いていなかった。
姉が治め始めてからはかなりの男が人魚の国に入ってきた。
たしかに不思議だったけど私は気にしなかった。
「だけど数年前から俺があまり外に出られない昼間を狙って男共が海に入っていった。ただの人間だ。だからそこまで気にしなかった。しかし1日たっても帰ってこなかった。」
たしかに…
いつも男共が来る時間帯は昼間。
「俺は気になって海に近づくと…人魚のフェロモンがまき散らされていた。俺はウァンパイアだからそういうのは効かない。確実におかしいと思った。人魚は人間を嫌ってるはず。」