「え〜…告白の回数は、僕の気持ちなんだよ」


「あっそ…あんた、その程度の気持ちだったのね」


上履きに履き替えると、足早に廊下を通過していく。



「僕の気持ちは、もっとだよ?足りないなら、1万回でも告白してみせるよ」


大袈裟に、手を広げておどけて見せた表情に、何だか余計疲れてきた。


「あっそ…」


教室に入ると、友達の岡崎友梨香(おかざき、ゆりか)が、私の傍へとやって来た。


「おはよう♪朱音、青島…今日も仲良く登校ですか」


私達の顔を交互に見て、顔をニヤつかせる。

青島は、嬉しそうに満面の笑みを浮かべている。


「止めてよ、友梨香が変なこと言うと、コイツが調子こくし、そんなんじゃないから」


友梨香は、「はいはい」と肩をすくめた。