数分して注文したものがやってきた。
「こちらの皿をご自由にお使い下さい、他の皿を使用になられる場合は店員にお申し付けの上、ご使用下さい。」
そう言って去っていった。
むー…何やら難しい制度だな…
「とりあえず、食べよう!」
あたしはいただきますをして
フォークでケーキを口に運び食べはじめた。
その前では、お肉を頬張る青野。
「ケーキってそんなに美味いか?」
もくもくと食べていたあたしに青野が声を掛けた。
美味いかってそりゃ
「美味い」
ニコッとご機嫌にあたしは返した。
なんてったって甘党。
ケーキだいすき人間。
何個でも食べれちゃいます
「青野も食べる?」
ひとかけらを差し出した。
すると、小さくうなずいたあと
青野はそのケーキを口に含んだ。
ケーキを食べる青野…
かわいいかも…
ニタニタと緩む口元をおさえた。
「実乃里と青野イチャこくなー!」
はひ?
同時に声のした方を向くと
みんながこちらを向いていた。
イチャこくなて、別に何も……
「あ」
「あ」
あたしと青野は思わず顔を見合わせた。
さっきの…ケーキ…
あんなの、端からみたら
はい、だぁりん、あ〜ん(ハート)
ありがと、美味しいよ(ハート)
的なシチュエーション…。(古)
何やってんだあたしー!
あたしは思わず頭を抱えた。

