それから数十分。
結局、青野はサボり
教室に戻ったあたしと青野は
「優貴ー!おまえらいつから付き合ってんだよ?」
と、誤解されまくる始末…
「実乃里、隠さなくてもよかったのに」
と、唯は嬉しそうに笑っている
「いや、あの、違うくて…」
ちょうど席も隣なあたしたちは
クラスメートたちから
冷やかされていた
だから中学生は…
なんて、少し冷めた気持ちで
ため息をついた
「優貴は、彩のどこが好きなわけ?」
青野の友達の、鈴木くんが
あたしと青野の机の前に立って聞いてきた
「だから、付き合ってないって」
「照れんなって!もうみんな知ってんだから!」
「いや、だから…」
青野の言葉なんて聞く気配まったくなし。
鈴木くんを怠いとこの時初めて思ってしまった。
「デートどこ行くのよ?」
鈴木くんに便乗して、
唯までもがやって来た。
「だからね、唯、別にあたしたちは付き合ってないってば」
「実乃里まで照れることないのに」
と、唯には何を言っても無駄なのか?

