布団を被り、じーっとしていると
「俺も眠くなってきたな…」
と、ポツリと呟いた
「青野は早く戻った方が」
と言うあたしなんか無視して
すぐ隣のベッドに腰を降ろす青野
「俺も寝よっと」
布団の中に入って
一度あたしにニッと笑いかける
あたしも、へらっと微笑むと、
青野は寝返りを打ち、
向こうの方を向いて静かになった。
「て、サボっちゃダメでしょ」
今ここで、あなたが戻らなければ
あたしは共犯?
なんだか、余計に困る
「青野、理科室戻りなよ」
背を向けている青野に
声を掛けたが、
返事がない。
無視?とも、思ったが、
寝てる?と、思い直した
そっとベッドから降りて
青野に近づいて
顔を覗き込んだ。
「青野…?」
目を閉じてる。
本当に寝たの?
ゆさゆさと体を揺すっても
起きないし…
「青野ー」
起きてくれ
青野が帰らなかったら
また、唯が誤解を…

