待つこと、数分…。
「彩、大丈夫か?」
廊下の寒さに凍えているあたしを横目に、職員室から取ってきた鍵で保健室を開ける青野
「大丈夫…」
お腹なんて、痛くないけど、
寒いから早く保健室に入りたい。
青野が開けると、あたしは素早く保健室の中に入った。
日の当たっている南側まで行き
窓から差し込む光を浴びた
「お前、腹痛いなら、早く言えよ」
とかなんとか言いながら、
ベッドの布団を綺麗に敷いている
「え?あ、いや、その…ね?」
本当はあなたから離れるためについた嘘なのに…。
二人で保健室だなんて…。
きっと、唯はまたうるさいだろうな…
「ほら、布団敷いたから、ここで寝とけ」
ポンポンと、ベッドを軽く叩く青野
「あぁ…えと、うん」
お腹が痛いって言ったんだし
それに、授業サボって寝れるんだから
今はおとなしく…
青野のいる所に歩み寄り、
靴をそろえて脱いで
ベッドに静かに身を沈めた。

