「先生の彼女は背高いんですか?」




えっ、と少し驚いた顔をで私を見たが、左手の指輪を見てる私を見て、「あ、これね。彼女は背は低いよ、多分150くらいしかないと思う。」




150cmの彼女はきっと可愛い人なんだと思った。




「俺の彼女が気になる?生徒にいつも聞かれるが、彼女とは来年には結婚しようと考えてるよ。もう長い付き合いだから、けじめつけないと不味いしな。」



「けじめで結婚するんですか?好きとか愛してるとか一緒にいたいとかじゃないんですか?」




「飛鳥は恋した事ある?」




私?




恋したことはあるが、いつも片思いで告白なんて出来なかった。




「いつも片思いで、告白したことはない。この身長がコンプレックスで勇気が出ない。」




東上先生が笑った。




「飛鳥は可愛いな、飛鳥恋をしろよ。恋はいいぞ幸せな気持ちになる。でも今の俺は恋してないかもな。彼女が大切な人には変わりないけど、あ、ごめん。この話は忘れてくれ。」




東上先生は頭をかきながら、切なく笑った。