でも現在、残念ながら俺の婚約者になってくれそうな女がいない。

と、いうかしばらく女は…いらない。


なぜか、って?

その話はまあ、いいじゃないか。


で、そこで思いついたのが

『偽装婚約』

という方法。


18歳の誕生日を迎える日。

婚約披露パーティーというのが開かれる。


それを偽装婚約の相手と迎え、

そのあと、フラれた、とでも言って婚約破棄。


そうすれば相手にはなんの問題もないだろうし、

俺は政略結婚させられずに済む、ってワケだ。


まあ、そこで1つ問題なのが

偽装婚約の相手を誰にするか、ってこと。


秘密を守ってくれさえすれば、

正直、どんなヤツだって良かった。


そう思っていたんだ、初めは。


なのに…俺はアイツの家で

見つけてしまったんだ。



『コイツしかいない』


そう思わせるオンナを。