今ごろ…

今ごろこんなことに気づくなんて。


もう少し、早く気づいていれば、

アイツを手放すこともなかったかもしれない。


後悔が押し寄せる。

何やってたんだ、俺は。


4か月も、一緒にいたのに。

なんで、今さら気づくんだよ。


こんな大事なことに。



……イヤだ。

…イヤだ。

イヤだっ!!


アイツが俺の傍からいなくなるなんて、

そんなの絶対にイヤだ。


ずっと、俺の横で

俺に少しウザがられながらも、

いつも明るく、

いつも笑ってて欲しい。


スキなんだ、沙羅。

だから、いなくなるなよ。

俺の前から。


そう心の中で呟きながら

俺は、走り出していた。