「長州の間者が口を割れば 事はすぐ終わるのに」 土方がそうつぶやいた。 「………そろそろ来ますかねえ」 沖田さんが怪しい笑みを浮かべた。 こんな大事なときに。 なんで楽しそうなんだよ 「島田に確かな情報を聞いてきます」 雪野がそう言って、 土方の部屋から出て行った。 「流石な雪野ちゃん」 沖田さんがよっ、と言った。 私も何か力にならねば。 このあとに起こる、 嫌な予感が私には感じられていた。