「沖田さんって頭わるそう」 私が言った途端、 雪野に頭をはたかれた。 「いってーな」 「どうしたんですか?」 沖田さんが後ろを振り向いた。 「いえ、」 なんて都合のいい人なんだろう。 「柚子ちゃん、何食べたい?」 「んー……団子」 「また、団子ですか。」 雪野が言った。 「団子食べたことないんよ」 「……江戸には団子がないんですか」 沖田さんに言われて はっとした。