「だ、大丈夫だよ!」 体中から、汗が出そうなくらい急激に熱くなった体。 原因は、ゼロが僕に話し掛けたからだろう。 「顔、真っ赤だよ?!」 「熱あるんじゃない?」 よっこ、ゼロが僕の顔をまじまじと覗き込む。 下を向きながら、必死に足を動かし「何でもないよ」と言って学校を目指す。 (ゼロがこんなに近いからいけないんだ) そんなこと、口には出せないけど痛む心臓が知らせてくれる。 (僕、男に・・・ゼロに恋をしてるみたいだ)