あの後も、みや姉と少し話した。

どうやら、今日の相談でみや姉の中で僕はゲイと認識されてしまったみたいだ。
(誤解はまた解こう)


保健室を出て、教室に戻るため長い廊下をひたすら歩きながら考えた。


自分の自己満のためのお遊び程度で始めた女装が、今じゃ身内を苦しめて友達を騙している。


嘘だらけのこの姿を、もしゼロに知られたらどうなるのだろう。


もしもの時を考えたら、寒気を感じて少し早足で自分の教室を目指した。

(もしもなんて、ありえないよね)