「なにー? 莉那。木野くんと仲よさ気に話してー。気になる感じ?」 さっきから他クラスの友達と話していた和紗が戻ってきた。 「はあ!? どこをどー見たら、そーなんの。あんな奴絶対ムリやから!」 「ふーん……。そうやなぁ、彼はウチらなんかじゃあ到底かなわん相手やからなー」 学園アイドルやしな。と和紗が頷く。 「いや、そういう意味じゃなくて……」 「すごーい!!」 莉那の言葉は女子達の騒ぎ声に掻き消される。