+++湊太side+++ 「また明日朝、電車で見送るから… ………な」 俺は香澄ちゃんの頭を撫でた。 今まで、 別れ際にぐずる女は、ムカつくほど嫌いだった。 めんどくせ−し、早くひとりになりて−とか思ってたし。 でも、 なんか…俺も離れ難い… 「うん」 そう寂しそうに香澄ちゃんは返事をした。 一緒に改札へと歩いて、 何度も振り返って手を振る香澄ちゃんが見えなくなるまで 見送ったんだ。 俺………かなり、はまってんな。 俺は自分の駅へと また電車に乗った。