湊太くんは抱きしめていた腕を緩めて、
私の肩に手を置いた。
だんだんと湊太くんの顔が近づいてきて、
私はギュッ目を閉じた。
初めての………
「香澄ちゃん」
…………え?
ぱちっと目を開けたら、
間近に湊太くんの顔。
「力…緩めろ」
ぱちぱちと瞬きをした。
ふっと湊太くんは笑って、
ちゅっ
唇がちょっとだけ触れた。
すごくドキドキした。
また…ちゅっ
ちゅっ
何回もされて
ふっと笑ってしまったら、
頭の後ろに湊太くんの手が回ってきて
優しく…ながく…
キスをされた。
息が…苦しくなって
ちょっと唇を開けたら、
湊太くんの舌が入ってきて
「…………んんっ……」
ってなんか変な声が出てしまって
歯列をなぞられたり、
舌を絡めてきたり…
もうおかしくなりそう…
息が苦しいし…
でも頭を抑えられているから、
動けない…
違う……
湊太くんのキスに
体がとけてしまって
動けなくなってしまったんだ…
息よりも
ずっとずっと胸の方が
きゅ−−っと苦しくなっていた。