かれこれ陽奈が悩み始めて三十分が経過した。しかし陽奈は未だに決めかねているようで、俺を抱っこしながら小さく唸り続けている。
「陽奈〜……」
――さすがに長すぎるだろ……
「わかってるよ黒瞬さん。もう決めるから……もうちょっと」
さっきからこればかりである。そんなに悩む必要があるのだろうか。いや、それほど俺のだめに真剣に悩んでくれているということだろう。そう解釈することにする。
「う〜ん……よし、決めた!」
「お、やっと決まったか! それで陽奈の属性は?」
最後に一度考えるように目をつぶった陽奈は、すぐに目を開いて自信満々に俺に言った。
「『光』属性にする!!」
陽奈が選んだ光属性は回復に優れる属性。光に属する主には光属性のカードが支給されるのだ。
「光か〜。良い選択だと思うよ」
「うん!! 黒瞬さんが怪我したときに治せるかなって」
「陽奈……」
本当につくづく優しい。それは俺が人間であるときも変わらないし、見ず知らずの猫の姿でもそれは変わらない。
「次は戦闘タイプだね!」
「そう。戦闘タイプには三種類あるんだ。
『攻撃カード特化タイプ』は選んだ属性の攻撃カードが比較的多く支給される。
『防御カード特化タイプ』は選んだ属性の防御カードが多く支給される。
『妨害カード特化タイプ』は選んだ属性の妨害カードが多く支給される」
「また悩むよぉ〜……」
「……」
これまたかなり時間がかかりそうだ。

