琢矢と体育の授業を
木の陰から見守っていると

「稚空ちゃんとられんぞ~」

そう言った琢矢の視線先を辿ると
授業をさぼって学校を抜ける
稚空たちの姿を見つけた。

「稚空あの男が好きなんかな?」

「俺はわかんねぇけど最近ずっと一緒だよな?」


最近の稚空は…
あの日食堂で見かけた男と
ずっと一緒にいるみたいだ。

稚空を傷つけた日以来
一度も口を利いてない
俺等の関係は早くも2週間目に突入。


「あぁ~!!苛々する!」

俺の不安と苛立ちは
募っていくばかりで…
だけどなにも出来なくて。


最近は稚空への自信もなくなっていた。