「海蒔のバカ!」

自室に入るなりベッドに潜った。


幼馴染が何?
だからあたしに言えない?
そんなの意味わかんない。
あたしは何もないよ。
海蒔に言えないことなんて。


「もうわかんない」


テーブル上の鏡には
部細工な自分が映っていて、
余計自信がなくなった。


それに何か機嫌悪かった?
あたしが何かした?
…今朝のことは冗談だった。
海蒔だって冗談で怒ったくらい
わかっているはずだよね?

それに海蒔とあの先輩…
一体どんな関係なんだろ。

小柄ですっごく可愛かった。
勝てっこないことくらい
わかってるけど……
海蒔だけは譲れない。