おれが君を好きな理由(短編)

「久保さん、ちゃんといわなきゃ。いいたいことはいわないとちゃんとつたわんないんだよ?」




「・・・・」




「いいたいことはいえよ。泣きたいなら泣けよ。なにしたっていいんだから」



久保さんは


たぶん涙をふいている



そして勢いよく顔をあげた



俺の周りにはたくさんの人があつまった




みんながベランダから



久保さんをみつめる。