「久保さん!!」


ふりかえる彼女は
泣くのをこらえて

目が潤んでいた


「なんですか・・?」



「俺草汰。よろしく」



そんないきなりの自己紹介に首をかしげる


「はは、なにいってんだろ俺。」


「あたしは・・」


「え?」


「あたしは久保楓。」


そう言って笑った彼女に
おれも微笑む


「よろしく。」

「うん」