ネーブルが意味不明なことを言うので、俺は眉をひそめた。


「何、言ってんの?」

『俺、なんか霊感とかあるんすよ。なんか俺、今めっちゃ鳥肌立ってるんすよ。

流さん、なんか変なところにいます?』


ネーブル……いや、純一郎の言葉に俺は目を見張った。



なんだ、こいつ、何か感じてるのか?



「残念ながら、普通の場所だ。

だけど……」


『だけど?』


純一郎が電話の向こうで緊張しているのが分かる。




「だけど、ミューが近くにいるんだ。声しか聞こえないけど」