4月。
クラス替えがある季節。
この時はまだ幸せだった。
私は彼氏の優斗と一緒にクラス表を見に来ていた。
『また同じクラスがいいな。』
『ぅん!』
手を繋ぎながら人込みを掻き分けてやっとクラス表の前にでれた。
『あ…』
と優斗が言った後にその意味を理解した…。
あ……クラスが違う。
『唯…。』
『…し、しょうがないよ優斗。』
優斗がすごくしょんぼりと肩をうなだれる様子がわかった。
『でもさっ…ほら、私達隣のクラスじゃん?だから3年生になってもいっぱいお話できるよ!』
『うん…だよなっ…』
そうして廊下を歩いて教室へと向かった。
『じゃぁ私5組だからここでバイバイ』
『うん。ちゃんと6組にも遊びこいよ?じゃぁな』
そういって優斗は6組の教室に入って行った。
さてと…
新しいクラスで頑張ろう。
ガラガラ…
5組には
本を読んでる人。
同じクラスで喜びを分かち合ってる人。
不安そうな人。
いろんな人がいた。
私がクラスを観察していると…
『唯!同じクラスじゃん!』