「…へっ?」


不意打ち過ぎてマヌケな声が出てしまった。



「顔色悪いですよ。どこかで休んだほうが…」


だからトイレに行こうとしてたんじゃない!

――そう言いかけて顔を上げた瞬間…



「え?…隼人」


目の前には隼人。


隼人。


…あの隼人!!



「な、なんでこんなところに…」


「なんでって…トイレに」


そりゃそうだ、ここはトイレの前。



「ほ、ほんとーに隼人?」



痛みのことなんかすっかり忘れ、私はただただ驚いていた。



「そうだよ」


穏やかな表情で隼人は言う。