間違った道って何?
私が学校辞めるんじゃない。
親が学校を辞めさせる。
自分たちの都合で勝手に決めて…
いつも、振り回される。
それで、私はいつもー…
「はい。お前の悪いとこ発見!」
「!?」
先生の指で、額にデコピンされた。
「一人で考え込む癖」
「え…」
「一人で考えることも大事だが、色んな人の考えを聞いた方がいいぞ」
「別に…」
「自分のことが良くわかってないのに、答えが出ると思ってんのか?」
ドクン
「…っ」
確かに、どんなに考えていてもそれが正しい答えなのかわからない。
「…一緒に、探そう」
「え…?」
「本当のお前を」
本当の…自分?
「自分の良い所や、悪い所を知っていくことで見えてくるよ。お前の心の底から望んでいることが」
良い所や悪い所を知って、自分を見つけるー…
「一緒に暮らすのは、リハビリだと思えばいい。俺が見つけてやるよ、本当のお前を」
柳先生の手が、目の前に差し出された。
「…っ」
ドクン。
柳先生の目は、真剣。
私が出す答えをー…
その目で見抜かれているような気がする。



