愛されたい、だけなのに~先生、信じてもいいの?~【1】



間違った道って何?



私が学校辞めるんじゃない。
親が学校を辞めさせる。
自分たちの都合で勝手に決めて…

いつも、振り回される。




それで、私はいつもー…



「はい。お前の悪いとこ発見!」

「!?」

先生の指で、額にデコピンされた。


「一人で考え込む癖」

「え…」

「一人で考えることも大事だが、色んな人の考えを聞いた方がいいぞ」

「別に…」


「自分のことが良くわかってないのに、答えが出ると思ってんのか?」

ドクン

「…っ」

確かに、どんなに考えていてもそれが正しい答えなのかわからない。



「…一緒に、探そう」

「え…?」

「本当のお前を」


本当の…自分?


「自分の良い所や、悪い所を知っていくことで見えてくるよ。お前の心の底から望んでいることが」

良い所や悪い所を知って、自分を見つけるー…


「一緒に暮らすのは、リハビリだと思えばいい。俺が見つけてやるよ、本当のお前を」


柳先生の手が、目の前に差し出された。


「…っ」

ドクン。

柳先生の目は、真剣。

私が出す答えをー…



その目で見抜かれているような気がする。