能力発生、能力向上、能力実践。


超能力者養成島に住む超能力者は、大きくこの三つに分類される。


潜在的な力があると認定された者だけがこの島にいるわけだが、もちろんその強弱は個人によって大きく違う。



――と、このように誰もがこの三つに分類されるはずなのだが、ある一人の少年だけは異例であった。



「ったく、バカにしやがって」


日本人とアメリカ人のハーフであるその少年――遠野セイランは、不機嫌そうに視線を落とした。


やがて歩みも遅くなり、とうとう立ち止まってしまう。

思い出すだけで腹が立つ。


それはついさっき、下校中の出来事だった。