漆黒の姫君

アリスはムスッとした顔のまま、クルリとあちらを向いた。


「―――勝手にして」


瞬間、ソラの顔が輝いた。


「ありがとな!アリス」


アリスは、迫力のある視線で、此方を振り向いた。


「・・・貴方にいつから名前を呼んでいいと言ったかしら・・・?」


「じゃあ・・・城崎さん」


アリスは再びあちらを向くと、歩きはじめた。


「―――アリス」


「何?」


アリスが怪訝そうに、振り向く。


「あ・・・明日・・・ね」


「それだけなの?」


「うん」


相変わらず、意味不明な奴・・・。


でも・・・今日は助けてくれたし・・・。


アリスは、ため息をつくと・・・。


「―――一応。ありがとう」


俊介の顔が、驚きの表情になる。


それから、ニコッと笑うと、言った。


「どういたしまして」