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私は部屋を飛び出して、池を眺

めていた。

『ちゃぽん』と鯉が跳ねる。

もう夜なので少し寒い気はした

が耐えていた。

すると。

「風邪ひくぞ。バカ女が」

そうイヤミをぶつけてきたのは

「東宮!!」

「ぉぃぉぃ。いきなり名字呼び

捨てかよ・・」

「いいんだよ東宮で!」

「んなことより」

東宮はソコまで言うと、私の肩

に自分の着ていた羽織を掛けて

きた。

「なっ!」

私が急いで脱いで返そうとする

と。

「いいからきてろ!」

奴は私の隣に座りながらそう言

った。

「「・・・」」

2人の間に沈黙が流れる・・

「あのさ」

先に沈黙を破ったのは奴だった

「なに」

「悪かった」

「は?」

「さっきはからかいすぎた」

「別に気にしてない」

「・・・は?」

「だから気にしてないって言っ

てるの!」

「本当かよ・・謝った俺馬鹿み

たいじゃん」

奴は力が抜けたようにヘナヘナ

となった。

「まぁ謝る事もたいせ!?」

私が言い終わらないうちに、奴

の頭が私の方に落ちてきた。

『すーすー』と規則正しい寝息

と共に奴の髪が私の頬をくすぐ

った。。。