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「大丈夫ですか?お怪我は?」

私を見つめている銀色のクリク

リとした大きな瞳の持ち主がそ

う尋ねてきた。

「浮宮からイロイロ聞いており

ます。さぁこちらへ」

私が彼女に付いていこうとした

時だった。

『バタンっ!』

門が開き浮宮さんが姿を現した



「浮宮さん!!」

彼は頬についた返り血を手で拭

うと

「すまない。変な物を見せてし

まったな」

と呟いた。

門から入ってくるときに私は浮

宮さんの変化を見逃さなかった



黒く艶やかな髪の色が、金色に

変化して青く澄んだ瞳が、真っ

赤な炎のようになっていたこと

を。

「ぃぇ。無事で何よりです」

「あぁ。ありがとう」

彼は優しい笑みを向けてきた。

「お2人とも、若様がお待ちで

ございます。」

彼女の瞳がキリっと光る。

「そういえば・・私は『田子

之 了』(タゴノ・リョウ)と

申します。以後お見知りおきを



「了さんですか^^男のような

名ですね^^」

「「ぇ?」」

前を歩いていた2人が振り返る。

「ぇ?私何かいけないことでも

!?」

「千代さん・・了は男です」

「ぇ。えぇぇぇぇぇ!!!」

「アハハっ!千代さん面白いで

すね^^気に入りました!」

「私!ホントすみませんッ!!

でも、私より綺麗なのに!」

「アナタは可愛らしいのがいい

んですよ^^」

ボソボソっと耳元で呟かれた浮

宮さんの声に背筋がゾクっとす

る。

「うっ浮宮さんっ///!!」

「ははっ。早く行こうか」

「もうー!!」

「そんなに急がせるな浮宮^^



「若様を待たせてはいかんだろ

う^^」

「まぁそうだな」










これから







平和な生活が始まる事を私は、

望んだ。