月光御伽



高二のクラス替えで葉月と同じクラスになったのが運の尽き。
葉月は最初から私を目の敵にした。
神経の図太い私は
葉月達からの罵倒や中学生のような嫌がらせにも
あまり反応を示さない。


それが面白くないのか
最近は"これ"が毎日の日課になった。


「朝妃ぃ、また鞄落としちゃったの?」


葉月は化粧で整った顔を
厭らしく歪ませて私を見下す。
取り巻きはゲラゲラと笑ってる。


この後は私の鞄が葉月達の足で
埃にまみれる流れだ。