月光御伽




─…それが涙するほど望むものか。

何も言えずにただ頷いた。

─…いいだろう。この晃夜、お前が飽くまで、隣に居よう。独りにはさせない。


いつのまにか動くようになっていた体は
鏡に寄りかかり、肩を震わせた。



『…絶対よ。』


─ああ。月に誓おう。消えても眩くあの銀の月に。