惚れたのはナルシスト





「真白ちゃんっ!!」

「あ、おはよう」

「昨日!大丈夫だった!?」

「うん、楽しかったよ」

「あのねえ、オレが昨日言ったこと忘れた?」

「忘れてないけど・・・、美穂は、アンタのことに触れない限り普通だよ?」


教室に入るなりコイツに飛びつかれた。

どうやら、よっぽど心配してたらしい。



「あ!真白!雪兎くん、おはよう!」

「おはよう!」

「・・・おはよ」

「真白、昨日はとっても楽しかったね!」

「うん!」

「雪兎くん、そんな怖い顔して、どうかした?」

「・・・べっつにぃ。」

「あ、分かった!アタシと真白が仲良くしてるからヤキモチ妬いてるんでしょう?」

「うるさい、アッチ行けよ」

「なんで?」

「・・・俺等がアッチ行く。」

「真白は此処に居るわよ?」

「連れてくつってんの。」

「雪兎くんだけ行ってよ、アタシは真白と一緒に居るから。」

「何考えてんだよ?」

「別に、何も。」

美穂は本当にコイツが好きなんだろうか?

執着してるようにしか見えないけど。


「あたし、大丈夫だから!」

「・・・ほら、雪兎くんはアッチ行ってらっしゃい。」

「・・・・真白ちゃんの馬鹿。」