惚れたのはナルシスト



「ねえ、何処行くの??」

「んとねえ、最近出来たデパート行こうと思うんだけど、いい?」

「アタシ、引っ越して来たばっかだから、この辺よく分かんないし、お任せするよ。」

「うん、じゃあコッチ。」


学校を出て20分ほど歩いたとこだった。

「おっ、大きいね・・・。」

「でしょ?行きたかったんだけど、機会がなくてさあ。
なんか未知の場所って1人で来るの苦手なんだよねえ。」

「あ、それ分かる!なんかちょっと怖いよね、何あるか分かんなくて!」

「そうそう!!」


普通に話してると、とっても楽しい。

本当に、壊れてるのかどうか分からない。



「あ!ねえ、ここ入ろうよ!」

「うん!」

デパート内にある、とあるブランド店に入った。

「あ、真白!見てよ、これ超可愛いっ!」

「あ、本当だ!可愛いっ!」

「アタシに似合うかなあ?」

「んー、美穂だったら、こっちの方が似合いそうじゃない?」

「あ!それも可愛いねっ」


普通に、普通に、普通に、


今までの友達と同じように喋れてる。




『美穂にどんな優しくされても、アイツは真白ちゃんのこと敵視してるから。』

今も、敵視してるの?

だったら、どれだけすごいの・・・?